第6話 思い出の海辺へ

チスとチェヒの2人は突然に店の大家から立ち退きを迫られて落胆しながらも閉店セールをした。

そしてチェヒはセ−フモ−ルデパートで新規ブランド店の立ち上げ計画があるので出店して欲しいと言う電話を受けた。
落胆していたチェヒは直ぐに乗り気になってチスに留守電を残してセ−フモ−ルデパートに出向いた。

説明だけのつもりが本契約を持ち出して来て戸惑うチェヒにソンジュは巧みにチスに相談する隙を与えずにチェヒに本契約をさせた。

後にオフィスを訪ねて来たチスを見たユリはチスがチョンソだと分かり激しく動揺する。
しかもソンジュがチスの事を知っていながら自分に『イカロス』の話を進めさせた事を知って愕然とする。

チスはチャン理事に案内されて社長室に出向きソンジュを見て驚く。

「なぜ貴方が…?」

「ブランド開発総責任者チャ・ソンジュです」

チスはソンジュの計画的なやり方に反発を覚える。

「この契約は撤回させて下さい」

「10倍の違約金払えるかな?」

「払うしかないなら払います」

ソンジュは歩み寄って半ば強引にチスの手を握り締めて言い放った。

「じゃあ いつになる?
その時まで宜しく!」

「こんなやり方汚いわ」

「こう、させたのは、そっちじゃないかな?」

「お金で縛れると思うの!?」

「金がダメなら命を賭けよう」

「私は貴方が捜してる人じゃないわ!!」

「その目も…その声も…
温もり同じなのに…」

「貴方なんて知らない!!」

「行っていいよ」

ソンジュは室長を呼び寄せてチスに仕事開始を託した。

チスは契約解消をするにも莫大な違約金を払わなければならない為に仕方なく仕事を始める。

チスはソンジュから新しい商品のデザイン画を午後3時までに仕上げるよう命じられる。
デザイン画を描きながらも何故かソンジュと出会った日〜今日までの事を思い出していた。

「もう3時だ」

「元々、3時までなんて無理だったんです」

「お互い様だろ。
君も僕に無理させてる。
5年も待った人にやっと出会えて諦められるか?
大事な事は一つだ」

ソンジュはチスをかつての事故現場に連れて行き当時の状況と今までのチョンソへの思いをチスに話す。
そしてチョンソの育った『海辺の家』へと連れ出した。

「愛って何だと思う?
教えてあげようか?」

浜辺でソンジュは子供時代にチョンソに教えたブ−メランを投げて戻って来たブ−メランを掴み取ると少し照れながらチスに言った。

「愛は戻って来るんだ」

そしてソンジュは海辺の家のチョンソの部屋にチスを連れて行く…。




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