第18話 目を襲う異変

チョンソは自分の目に起きた異変が徐々に進行している事に不安を抱きながらもソンジュとのデ−トの時間を過す。

チョンソは純白のウェディングドレスを試着してソンジュに見せた。

「本当に綺麗だ。
孫にも衣裳だな」

「お兄ちゃん。
私、本当に天使みたいじゃない?
天国にいる天使みたいじゃない?」

「本当の天使は裸なんだよ。
写真で見たろ?
僕たちの結婚、祝福してくれる人は少ないかも知れない。
2人っきりの式になるかも知れない。
その代わり、本当に幸せにするから。
後悔させないように」

涙を流すチョンソの髪にティアラを付けて抱きしめるソンジュ。

「泣くなって。
お前は天使みたいだよ」

そして2人で記念写真を撮った後にチョンソは母の思い出が詰まった海辺の家に行きたいと頼んで、2人は子供の頃の様に海辺で遊んだ。

「お兄ちゃん寝てる?」

「…寝てる…」

「眠れそう?」

「…いい気持ちだ…」

「じゃあ、おやすみ。
後で、しまった!…と思っても知らないからね。
お兄ちゃん… お兄ちゃんって本当に格好良い顔してるね」

眠り込んでいるソンジュの顔を愛おしむように撫でるチョンソ。

海辺の家で一夜を過ごした翌朝、チョンソは眠るソンジュに宛てに置き手紙を残して去って行った。

《ソンジュお兄ちゃん。
私はもう行きます。
私を探さないで。
テファお兄ちゃんを放っておけません。
また会う時まで幸せに… さようなら》

ソンジュは慌てて飛び出して必死でチョンソの名前を呼んで探し回る。
チョンソはそんなソンジュの姿を影で見守っていた。

「ソンジュお兄ちゃん…さようなら…」

一方、既にチョンソの視力が衰えて見えなくなっている事を知っていたテファはチョンソのいる海辺の家へ追い駆けて行く。

ソンジュは一連のチョンソの言葉と行動を思い出しながら、泣きながら車を走らせてハン教授の家を訪ねた。
そしてミラからチョンソとテファが荷物を持って出て行った事を知らされて落胆する。

一方、テファは海辺の家にいるチョンソの元にやって来るが追い帰される。

「あの地獄みたいな家に帰れって言うのか?
お前が一緒なら帰る。
お前と一緒なら地獄でも構わない。
でも俺1人なら帰らない」

「お願いだから帰って!!
一人で居たいの!!
お兄ちゃんが帰らないなら、私がまた別の所に行く!!
それでも良いの!?」

「好きにすればいい…。
又、追い掛けて行くから。
お前が逃げてるのは俺ではなくソンジュからだろ!?
逃げるなら俺が隠まってやる」

「私の為にお兄ちゃんまで何で隠れるのよ!?」

「俺は…お前の兄だから。
妹を守る。側に居るよ」

「お兄ちゃん…。
私ね…本当は凄く怖かったの…。
凄く怖い。怖くてたまらない」

チョンソは泣きながら不安な気持ちをテファに告げた。

チャン理事はチョンソの行方を捜索したが見当たらない事を報告した。
ソンジュは理由もなく突然目の前から消えてしまったチョンソを思い苦しんでいたが待つ事にした。

「チョンソは帰って来ます。
必ず帰って来ます」

ソンジュは自分に言い聞かせるように呟いた。

翌日、チョンソはソンジュとの写真立てを誤って割ってしまう。

「見えないのにどうやって片付ける?」

テファの言葉に動揺するチョンソ。

「家に帰って治療を受けよう。
治療を受ければ、まだ生きられる。
目が見えなくなるからってなんだ!?
見えなくたって、幾らでも幸せになれるのに!!
手遅れになる前に手術しょう」

テファは必死に説得する。

「私は一日でも長く生きたいから、そうするの!!
ソンジュお兄ちゃんの迷惑掛けたくないの!!
ソンジュお兄ちゃんの将来の邪魔をしたくない!!
私の綺麗な姿だけを見せたいの!!
だから絶対に言わないで!!」

チョンソは泣きながらテファに頼み約束して貰う。

チョンソはソンジュに会いたい気持ちを押さえきれずに海辺の家の近くの電話ボックスからソンジュに電話を掛ける。
電話を受けたソンジュは何も喋らない相手がチョンソだと気付いて着信番号を見て海辺の家へ急行する。

海辺の家に駆け付けたソンジュだがチョンソは病気の事を思うと出て行く事が出来ずに隠れてしまう。
ソンジュはやがて海辺の家から去って行く。

チョンソは泣きながらソンジュの後を追いかけるが目が見えずに転んでしまいソンジュと会う事は出来なかった。

テファはそんなチョンソの姿を見て励ます。

「ソンジュに会いたいなら会わせてやる。
お兄ちゃんがついてるぞ!」

翌日チョンソはテファと共にソンジュに会いに出掛ける。
チョンソはソンジュと会っても目の異変に気付かれない様に努める。
そしてグローバルランドに到着するとテファとT時間後に待ち合わせをした。

チョンソは見えなくなってしまった目で必死にソンジュを探し始めた…。

一方テファは医師に会いに行く。
チョンソの目の癌の進行が早く病状が非常に重い事
そして5年前の事故で角膜を傷付けた結果、角膜が弱り失明する状態である事を知らされて愕然とする。

テファはユリに会いに行き首を締め上げて激怒する。

「お前とテ・ミラがどんな惨い事をしたか判らせてやる!!
万が一の事があったら、俺がただじゃ置かないぞ!!
チョンソが許したとしても俺は許さない!!」

そして、テファはチョンソの医療費を捻出する為に贋作を描く事を3千万ウォンで引き受ける事にした。





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一方、既にチョンソの視力が衰えて見えなくなっている事を知っていたテファは家を出てチョンソのいる海辺の家へ追い駆けて行く。
海辺の家に来たテファを追い返そうとするチョンソだったが、実はほとんど目が見えなくなっていて一人で生活も出来ず、強い不安と恐怖を感じていた。
それを察したテファは、病気の事も知っているしチョンソが帰るなら一緒に帰るし帰らないなら兄としてここで一緒に生活すると、宣言する。
チョンソはテファに、本当は怖くて仕方がなかったと本心を話し、泣きながらソンジュには絶対に黙っていて欲しいと懇願するのだった。

ソンジュは、理由もなく突然目の前から消えてしまったチョンソを思い、苦しんでいた。
最初はチョンソを探していたソンジュだったが、やがてチョンソは必ず帰ってくると信じ、探すのをやめて待つことにする。

テファは、チョンソに早く病院へ行って治療を受けるよう説得するが、チョンソは成功率の低い手術を受けるより少しでも長く生きたいと、治療を拒む。
だが、チョンソはソンジュに会いたい気持ちを押さえきれず、海辺の家の近くの電話ボックスからソンジュに電話をする。
電話を受けたソンジュは何も喋らない相手がチョンソだと気づき、電話番号を見て海辺の家へ急行する。

ソンジュが海辺の家に来たが、チョンソは自分の病気のことを思い、どうしても出て行くことが出来ずに隠れてしまう。
やがて海辺の家から去って行くソンジュを影で見つめていたチョンソはたまらなくなり、泣きながらソンジュの後を追いかけるが、目が見えずころんでしまい、結局ソンジュには会うことが出来なかった。
そんな姿を影で見つめていたテファは、「ソンジュに会いたいなら会わせてやる、お兄ちゃんがついてるぞ!」とチョンソを励ます。
翌朝、チョンソはテファと共にソンジュに会いに出掛けるが、チョンソの目は服のボタンを掛け違えてしまうほど見えなくなってしまっていた…。
そして、グローバルランドに到着し、テファと1時間後に待ち合わせをしたチョンソはほとんど見えなくなってしまった目で、必死にソンジュを探すのだった…。
一方、テファは医師に会い、チョンソが目の癌でその進行は早く病状は非常に重いことと、5年前の事故で角膜を傷つけてしまった結果、角膜が弱りいつ失明してもおかしくない状態であることを知る。 そして、ユリの元へ行き首を締め上げて「チョンソに万が一のことがあったらお前とテ・ミラを許さない」と激怒する。

テファはチョンソの医療費を捻出するため、贋作を描くことを決意する。


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